金本位制が廃止された理由と日本が変動相場制に移行した背景

経済用語で金本位制といったものがありますが、今ではあまり聞き慣れない言葉になっておりますね。

金

金本位制というのは、かつて戦後のアメリカが「金1オンス」=「35ドル」(1オンスは薬31グラム)で交換できるということを保証していた制度です。

なぜ、このような制度があったのかというと、理由は基軸通貨としてのドルの信用を絶対的なものにするためです。


金は世界で共通的に通貨としての価値があったので、それをドルを関連付けることで、ドルの信用を上げようとしました。

この制度を保証をするためには、アメリカは相当量の金を保有しておく必要がありましたが、なんと戦後のアメリカは世界の約75%の金を所有していたと言われております。


これだけ金を持っていれば、いくらドルを金に交換されても、金がなくなることはないと普通に考えれば思ってしまうでしょうね。

しかし、それはアメリカの慢心でした。

アメリカは1950年には朝鮮戦争に参戦し、1965年にはベトナム戦争にも参戦しましたが、これらによってアメリカの軍事費はみるみる増加していきます。

戦争するには相当のお金がかかるということは、皆さんご存知でしょう。

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また日本などが次第に著しい経済成長で発展していきます。

そのため、安くて質の良い日本製の製品がアメリカで売れ始めて、アメリカ企業や経済に打撃を与えました。

そうなってくると、アメリカのドルに対する信用が次第に少なってきて、金に交換する人が増えていきました。

アメリカの金保有量も急激に減って、なんとかつての半分程度にまでなってしまいます。


これはたまらないと思ったのか、当時のアメリカ大統領であるニクソンが1971年に突然、「金本位制をやめる。」と宣言します。

この宣言は全世界に強い衝撃を与え、「ニクソン・ショック」と呼ばれております。

この発言によって、今まで金との関係で成り立っていたドルへの信用がさらに落ちていきました。

そして、アメリカはこれまで「1ドル=360円」だった固定相場を、「1ドル=308円」にしてくれと言ってきます。

これだけどアメリカに輸出している企業にとっては商品が同じ値段で約15%の値下げとなってしまうので、これは日本にとっては衝撃的だったと思われます。

まあ、それまで高い利幅でかなり儲けてましたでしょうし、「1ドル=308円」でも、全然儲かっていたと思います。

それでも、売上がいきなり15%も減るのは、がっかりだったでしょうね。

その後もアメリカドルの信用は下がり続け、すぐに「1ドル=308円」のレートを維持するのが難しくなってしまいます。

そして、1973年についに日本は固定相場制をやめて変動相場制に移行しました。

一時は「1ドル=70円台」なんてこともありましたが、今は「1ドル=100円程度」になりましたね。


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